板金塗装の作業の内容！DIYではしない方が良い理由について解説

車を運転していて何かとぶつかったり、車に傷やヘコみができたりすることはあります。そのようなことがあったときは、できるだけ早く板金塗装を依頼する方が良いでしょう。しかし車の状態によって、修理をするパーツや費用が違うので、さまざまなことを事前に知って準備をしておくことが望ましいでしょう。ここでは、車が傷ついたときに行う板金塗装について解説します。

板金塗装ですること

車の板金塗装について解説します。

板金塗装とは「板金」と「塗装」の2つの工程を合わせたもの

車の板金塗装とは「板金」と「塗装」の2つの工程を合わせたもので、どちらも車を復元するために重要な作業を行います。

板金は、鉄板の金属加工のこと

「板金」は車がヘコんだときに、その鉄板の裏から叩いたり、工具を用いて外から引っ張ったりする「金属加工」のことで、鉄板を元の状態に戻す作業工程がほとんどです。他にも車体のフレームが歪んだときには修正を加え、復元不可能である場合は、パネルやパーツの交換を行います。これらを総称して「板金」といいます。

塗装は、修復部分の塗装作業のこと

一方「塗装」とは修復した部分の表面に塗料を塗ることで、元々の外観に戻す作業をいいます。また他にも塗料の色を整えたり、微細な凹凸を削って小さなゴミを除いたりする作業も「塗装」に含まれます。

 

板金の方法

板金の作業は、以下の方法です。

外板板金

外板板金は車のドア部分など、内外2枚からなるパネルのうち、外側の板を修理するための板金のことです。パネルの内部からハンマーを当てながら、盤や溶接機などで鉄板を元どおりにします。

内板骨格修正

内板骨格修正、別名「フレーム修正」や「ボディー修正」とも呼ばれる方法です。外板だけでなくフレーム（骨格部分）まで損傷があるときに、この作業は行われます。専用の修正機を使って修正を行います。

パネル取替

さらに損傷が大きければ修理するよりもパネル全体を交換した方が安く、車がより元に戻るような場合は、パネルごと交換します。これは最終手段だと言っても良いでしょう。パネル取替えになれば「外板板金」や「内板骨格修正」よりも大がかりになり、費用が跳ね上がってしまいます。できるだけ安い方法で済ませたいところですが、損傷の度合いによっては、仕方がないケースもあります。

 

塗装の方法

車の板金を行った後は、塗装をして仕上げます。塗装は次のように行っていきます。

塗装部分による分類

塗装には、鉄板1枚全体を塗装する作業のことを「全体塗装」バンバーの一部分だけ塗装する作業を「部分塗装」といいます。費用は塗装する面積によって決まりますので、部分塗装の方が安く済みます。

塗装作業の流れ

まず板金作業の段階で、修理するところの塗装を剥がします。そしてパテを埋め込み、乾いてから下地・中塗り・上塗りと数回繰り返して塗ります。塗料が乾いたら、コンパウンドで磨けば完了です。

使用する塗料

塗装の際に使用する塗料は「水性塗料」と「ウレタン塗料」との2種類に分かれます。水性塗料は有機溶剤を使わないか、使用しても少量にした塗料です。最近は環境面に配慮をした水性塗料が広く使用されています。耐久性が弱かったり、乾燥までに時間がかかってしまったりなど、デメリットもあります。ウレタン塗料は耐久性があり、仕上がりがきれいです。費用面でも安いですが、シンナーの臭いが気になるというデメリットもあります。

 

板金塗装をDIYでしない方が良い理由

傷がついた車を元のきれいな状態に戻す作業として、板金塗装の作業はあります。プロに依頼すれば結構な費用がかかるため、何とかDIYで済ませたいと考える方も少なくありません。しかし多くの場合、プロに任せることをおすすめします。その理由について解説します。

DIYではできないことがある

小さなひっかき傷や極小のへこみ程度であれば、DIYでも可能でしょう。しかし多くの場合、ボディーの鉄板を叩いたりへこみを取り除いたりしなければなりません。その際、車の内装を一旦外して問題の場所を修理し、元のとおりに取り付け直さなければなりません。この作業は素人には不可能であり、プロに任せる必要があります。

問題の場所を塗装するだけでは解決にならない

傷が小さいとき、自力で上から塗料を塗って修理したつもりになる方もおられるでしょう。しかし問題の場所を塗装するだけでは解決になりません。本来ならば最初にこびりついた汚れを除去し、古い塗料を剥がしてからでなければ、新しい塗料を塗るものではありません。また塗装自体も技術が必要であり、それにはプロの腕に任せた方がはるかにきれいになります。

DIYで失敗すれば、余計に手間と費用がかかる

素人が車の板金塗装の作業を失敗なく行える保証はありません。もし作業の途中で失敗した場合は業者に依頼するしかなく、失敗した作業のリカバリーから行わなければならないため、余計に時間や費用がかかってしまうことも考えられるでしょう。「はじめから業者に依頼をすれば良かった」と後悔する可能性が高いです。

 

まとめ