
交通事故などで車体にできたキズや凹みを修復するのが板金塗装です。さまざまな技術や専門用具をフルに使い、キズや凹みがなかったかのように、きれいに車体を修理します。そのような、板金塗装の仕事を行うために、どのような資格が必要なのでしょうか。本記事で、板金塗装を行なえるための資格などについて詳しく紹介します。
板金塗装と資格について
結論からいえば、板金塗装の仕事をする場合、必須条件となる資格はありません。特別な資格を持っていなくても板金塗装はできるのです。このように板金塗装は有資格者のみが実施できる業務ではありません。
そもそも板金塗装とは
まず、板金塗装について解説します。板金塗装は、事故などで車体にキズや凹みを受けた部分を「板金作業」と「塗装作業」で修理、修復をすることです。もともと板金と塗装は同じ工程ではありません。大部分の板金塗装工場は「板金」と「塗装」の工程を異なる部門で行っています。
「板金」は車体などの金属製の板材を打付け・曲げ・切断・穴あけなどの加工を施し、要求される製品や部品の形状にする金属加工を指します。板金工程は自動車製造だけでなく、冷蔵庫や洗濯機などの家電製品や、流しなどのキッチン製品にもあるのです。そのため板状の金属を加工する技術全般を「板金」と呼ぶようになりました。
もう一つの塗装は塗料を塗ったり、吹き付け塗装を行ったりする作業です。車の塗装は塗料で車体をカラーリングし、車のデザイン性を高め洗練した外観にします。さらに、塗装することで車体パネルを保護する働きもあり、車体の腐食防止効果も期待できます。標準的な車体パネルは下塗り・中塗り・上塗り・クリア塗装の4層に分けて塗装が行われ、外観の美しさや塗装膜の強度が確保されるのです。
板金塗装に役立つ資格
板金塗装については資格がなくても作業を実施できるのですが、車両の修理工場で板金塗装を行う上で取得しておくと、さまざまな面で有利になる資格があります。以下で持っておくと便利な資格を紹介します。
塗装技能士
塗装技術の国家資格である塗装技能士は木工塗装作業・建築塗装作業・金属塗装作業・噴霧塗装作業・鋼橋塗装作業の5部門に分かれています。それぞれに1級・2級・3級のクラスがあります。車の板金塗装に関するものは金属塗装作業の資格が最適です。
溶接技能士
溶接技能士は国家資格です。溶接の手法や溶接する素材でアーク溶接作業者・ガス溶接技能者・アルミニウム溶接技能者・ボイラー溶接士などがあります。なかでも車両修理の現場では、ガス溶接とアーク溶接で板金作業を行うことが多く、資格取得をおすすめします。溶接技能士は、講習を受けて修了試験に合格することで取得可能です。18歳以上であればどなたでも受講できて、比較的簡単に取得できる資格といわれています。
有機溶剤作業主任者
有機溶剤作業主任者は、他の物質を溶かす性質を持つ有機化合物を扱う場合に、労働安全衛生法で取得が義務付けられている資格です。シンナーやエタノールなどの有機溶剤は、可燃性が高く、大量に吸引すると意識喪失することもあり、発がん性があるといわれているほど取り扱いに注意が必要です。
有機溶剤作業主任者は有機溶接剤を使う作業を、安全に行うために監督・指揮を行い労働安全衛生上、労働者の衛生を確保する義務があります。車の板金塗装では、ウレタン塗料にシンナーを使用するため、有機溶剤作業主任者が必要になるのです。有機溶剤作業主任者は18歳以上で、指定された講習を受けて修了試験に合格すると資格が取得できます。
危険物取扱者
国家資格の危険物取扱者は文字の通り、危険物の取り扱いや定期点検時に保安監督ができる資格です。甲・乙・丙の3種類があり、乙種は6種類に分かれています。このうち乙種第4類は、ガソリンなどの引火しやすい液体を取り扱えるため、車を扱う業種では、どこの工程でも必要になる資格です。板金塗装でも有用な資格になります。試験はどなたでも受けられ、筆記のみで実技はありません。
カラーコーディネーター
車の色は微妙に異なり、その微妙な違いを見抜いて塗料を調合する能力も求められます。板金塗装においても、微妙な色の違いの認識が必要になるのです。カラーコーディネーターの資格があれば色の知識が身につき、繊細な色彩感覚が養われるので、塗装業務において効果的な資格と言えるでしょう。
カラーコーディネーターの資格は、カラーコーディネーター検定に色彩検定など、数種類があり、一般的に1級~3級のクラスがあります。どの級からも受験で可能で、色彩感覚に鋭敏な女性が取得しやすい資格といわれています。
板金塗装現場でも有利な自動車整備士資格
板金塗装に限りませんが車両修理を行う現場で、大変役に立つ国家資格が自動車整備士です。車のフレームやボディなど、重要な車体部分の点検・整備に関わる資格で1級・2級・3級があり、資格を取得するためには車の基本的な構造や仕組みを学ぶ必要があります。
板金塗装においても車体の分解整備をすることがあります。そのような状況にそなえ、自動車整備士資格の2級以上を取得しておけば、工場内で板金塗装作業をスムーズに進められるのです。また、自動車整備工場によっては、入社条件が2級自動車整備士以上の資格所有者に限られることもあるため、資格の取得をおすすめします。
まとめ
以上、板金塗装と資格について紹介しました。板金塗装は無資格でできますが、精度が高い板金塗装を行う上で、取得しておくと有利になる資格はあります。自動車の板金塗装は一人前になるのに10年掛かるといわれる業界です。知識も経験も必要な世界だけに、スキルアップのためにも、さまざまな資格の取得をおすすめします。
「株式会社BSW」は、神奈川県相模原市緑区にある自動車整備会社です。当社は板金塗装に限らず、常にお客様目線に立ってお車の修理を承り、最上の修理を実施し、お客様の不安なお気持ちを汲み取ることを最優先に考えております。
当社のたしかな技術力と実績に基づいた車の修理から、各種コーティングにオールペイントなど、どのようなご依頼ご要望にも対応いたします。お車の悩みを抱えている方はぜひ一度、当社へご相談ください。





