板金塗装における質の高い優良業者の選び方を解説

板金塗装は、あまり頻繁に受ける施工ではありませんが、いざという時には非常に重要になってきますよね。板金塗装とは、事故などによって自動車に対して凹みや傷などの損傷を受けた際、そのダメージを修繕するために行う施工であり、板金塗装を請け負う業者は大手から中小まで様々に存在します。

自動車の復活に欠かせない板金塗装の費用の相場とはどれくらいのものなのでしょうか。今回は、板金塗装の各部の相場を見渡しつつ、安く質の高い業者の選び方を解説していきます。（なお、今回提示する金額はあくまで相場になります）

そもそもなぜ「板金塗装」が必要なのか？

板金塗装の費用の相場を見て行く前に、板金塗装はそもそもなぜ必要なのかを軽く振り返っておきましょう。

板金塗装は、自動車の表面を覆う「外装」と呼ばれる部分において。凹みなどの変形や表面に対する傷、擦ってしまうことによる塗装剥がれなどの損傷を受けた際に、そうした損傷部分を修繕し、新品同様というのは難しいとしても、新品になるべく近づけるように状態を復活させる施工のことです。

誰でも、怪我をしてしまったら、その怪我の度合いがひどければ病院に行きますよね。自動車における板金塗装は、人間における皮膚部分の切り傷や擦り傷などの治療のようなものです。傷や凹みを放っておくと、塗装に隠れている鋼板の表面にまで損傷は拡大し、やがては鋼板の破損を招いてしまいます。

人間のように自然治癒力のない鋼板の状態の悪化を防ぎながら、新品の状態になるべく近づける修繕＝板金塗装を行うことで、より頑強性が強まり、より長い期間にわたって車の状態を保全することが可能になります。

板金塗装の相場① ：ドア・フロントフェンダー・リアフェンダー

ドアの塗装作業の相場はおおよそ3万円台後半となっており、板金作業も加えて施工してもらう場合は5万円を超える場合が多いです。また凹みの大きさの度合いによっては、新品のドアに交換してもらったほうが安く済む場合もあります。新品のドアへの交換費用は、普通自動車の場合でも10万円以上かかってしまいます。

フロントフェンダー（前輪の上を覆う鋼板）の板金塗装の相場はおおよそ3万〜4万円となっています。ボディを覆う鋼板と分割されていることから、比較的施工の範囲は狭くなり、費用も安くなる傾向にあります。

ただし、注意しなければならないのは、フロントフェンダーと違いリアフェンダー（後輪の上を覆う鋼板）はボディの鋼板と一体化しているということです。なので、交換をするとなると広範囲に及んでしまい、交換する場合は10万円を軽々と超えてしまう場合がほとんどです。リアフェンダーだけはなんとか板金塗装のみで済ませたいところです。

板金塗装の相場② ：バンパー・ボンネット・バックドア（トランク）

板金塗装において最も施工する場合が多い＝最もぶつけたり損傷を受けたりしやすいのがバンパーではないでしょうか。バンパーは基本的には大きな傷や凹みを受けた場合、ディーラーに持って行くと交換を促されます。交換の場合は5万円〜7万円が相場です。ただ、板金塗装の場合は3万円〜4万円ほどと比較的安く済みます。

最も傷がつきやすい箇所になるので何度も修理する可能性が高くなりますが、複数回傷つけてしまったり、割れてしまったりした場合は交換をお勧めします。

ボンネットは車種にもよりますが特にセダンなどでは非常に広い面積を占める部分となりますので、特に塗装にかかる料金が高く、塗装だけで4万円〜5万円くらいが相場になってしまいます。にもかかわらず、色の濃い車ほど日光などの影響で高温になりやすく塗装が剥がれやすい箇所というのが痛いポイントです。

バックドア、リアバンパーなども、フロントバンパーに次いでぶつけやすい、ぶつけられやすい箇所になります。後ろはどうしても確認しづらい箇所になりますから、どうしても損傷しやすく、また損傷に気付きにくい厄介な場所です。バックドアとリアバンパーの修理の場合、板金・塗装・部品の脱着等の費用を合わせて10万円強が相場となっていて、やはりそれなりに高額になります。

バックドアの交換の場合の費用相場は、ガラスの有無などによっても変わりますがおよそ8万円〜13万円ほどとなります。

板金塗装の際に、安くて質のいい業者の選び方とは？

板金塗装はこのように馬鹿にならない金額が課せられてしまうことが多いです。ぶつけられて相手に負担させる場合は別ですが、自損事故の場合は費用を負担しなければならず痛い出費となりますよね。それでは、なるべく安く、質の高い業者を選ぶ、うまい選び方とはどういったものがあるのでしょうか。以下に詳しく見ていきましょう。

身近に自動車関係の仕事の人がいる場合は紹介してもらおう！

ベストな方法としては、身近に自動車関連の職業に勤めている知人がいる場合、そうした知人に相談するという方法があります。業界の事情に詳しく、安心して頼める場合が多いからです。ただし、職業がディーラーの営業などであると、しっかり仲介マージンを上乗せされてしまうことも大いにあり得ますので、なるべくならば板金業者と密な取引を、しかも複数回経験している人だとなお良いでしょう。

なぜなら、ディーラーを通すとどうしても会社の規定に応じたマージンを取らないといけなくなるからです。なるべくなら、板金塗装会社、板金塗装工場に直接依頼できる立場にいる人だと、そうした仲介マージンを取られなくて済むので、より安く施工してもらえる、ということなのです。

自動車保険を使って修理する場合も、保険会社が提携する工場を紹介する場合が多く、その場合はしっかり仲介マージンを取られてしまいますし、保険会社がなるべく損しないような業者を選んで提携している可能性が高いのであまりおすすめはできません。

自力で依頼する場合は、小規模でも実績豊富な板金塗装会社に直接依頼しよう

頼れる知人、紹介してもらえる知人がいない場合は、自力で業者を探さなければなりません。自分で業者を探す際には、特に「小規模でも実績が多数ある板金塗装会社」を選ぶといいでしょう。理想をいえば、そうした会社に直接車を持ち込んで修理を依頼することです。

その理由は、大手であればあるほど下請けの会社が介在することで仲介マージンが上乗せされてしまうので大手、特にディーラーであれば高くつくということと、小規模ながら実績が多数ありその実績を常に公開しており忙しそうなところは信頼によって依頼が殺到している可能性が高いので、質の高い施工を行ってもらえる確率が大きく上がります。

ホームページなどに実績例を豊富に掲載している業者で、かつ小規模な会社を選ぶと相場よりもかなり安くなる可能性も大きくなります。

まとめ